クリティカル・シンキングの課題解決ステップの「初期仮説を立てる」と「初期仮説を検証し進化させる」。
前回のステップ「イシューに対する枠組みをMECEに設定」ができたら、仮説検証をすすめていきます。
初期仮説は設定した枠組みからシンプルに仮説を立てるだけで大丈夫です。
重要なのは、そのあとの情報収集と仮説の進化です。
集めた情報を検証し、初期仮説からより具体的な仮説に進化させることで、説得力がアップします。
そのポイントについて解説します。
初期仮説を立てるとは
初期仮説を立てるとは、枠組みで設定した論点に対して仮説を立てることです。
シンプルに考えれば大丈夫で、「居酒屋の売上が下がったこと」を例に解説していきます。
売上低下の枠組みを「客数に原因があるのか」と「客単価に原因があるのか」と設定します。
これらに対しての初期仮説は、「客数が下がったのだろう。」「客単価が下がったのだろう」と枠組みから想像できる仮説を設定してください。
仮説に対する情報を収集する
次に重要なポイントが情報集めです。
「客数が下がったのだろう。」「客単価が下がったのだろう」という初期仮説を見て、これで大丈夫なの?と思った方も多いハズ。
説得するには、もう1歩踏み込んだ仮説が必要です。
そのための情報収集をしっかりと行いましょう。
枠組み・初期仮説に関連する情報を正しく集めることで、次の仮説の進化に繋がります。
初期仮説を進化させるとは
枠組み・初期仮説に関連する情報を集めたら、最後に仮説を進化させます。
客数が下がった原因と考えられる情報を整理しましょう。
- 時短営業で客数が下がった
- 近所にテイクアウトをメインとした競合店舗がオープンした
- 駅利用者数が減った
このような情報が集められれば、「リモートワークが普及し飲み会開催が減少、また、家飲み需要にマッチした店舗がオープンした」という仮説を立てられます。
これが仮説の進化です。
情報収集の重要性と検証による仮説の進化のポイントが理解できたと思います。
仮説の進化の注意点
集めた情報を検証してみると、仮説を立証できない可能性があります。
枠組みの中の1つが立証できない場合は、それで良いのですが、次の場合は注意が必要です。
「枠組みで設定した全ての仮説が間違っていた場合」
この場合は、枠組み自体がずれていることになるので、枠組みの設定からやり直す必要があります。
何度も仮説検証を繰り返すことで、重要な事柄にたどり着くことができるので、めげずに繰り返していきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
初期仮説の設定と仮説の進化は、正しく情報を集め、正しく情報を扱えれば問題なく思考を整理できるようになると思います。
また注意点であげたように、枠組みセットと仮説検証を繰り返し行うことでより具体的に・適切な答えに導くことができます。
今回紹介したポイントを抑え、最後のステップ「結論付ける」に向けて進んでいきましょう!
以下の記事でポイントを解説しています。
クリティカル・シンキング|結論付けとコミュニケーションの重要性
また、クリティカル・シンキング全体のポイント解説は以下でも紹介しているので興味のある方はご覧ください。