個人のタスクマネジメントからチームのマネジメント、プロジェクトのマネジメントなどなど。
マネジメントをする中で、あなたの悩みを様々な書籍から学んだノウハウをベースに解決していきます。
あなたの不安を少しでも取り除けると幸いです。
目次
マネジメントに関する課題・悩み・不安の一覧と解決法
この記事で解決していく悩みの大枠は以下の表の通りです。
あなたが感じている悩み・不安に該当するものがあったり興味がある部分について詳細をご覧ください。
大分類 | 課題・悩み・不安 | 解決法 | ポイント | おすすめ書籍 |
---|---|---|---|---|
個人 | マルチタスクをうまくこなせず、タスクがたまっていく | 脳の仕組みを理解し、正しい優先順位をつける | マルチタスクは難易度が高い。 タスクの優先度と順番を整理し効率よくする方法 | ■最高の脳の働き方 |
リーダー | リーダーとしてやっていけるのか | リーダーシップについて学ぶ | リーダーは単なるポジション。 チームメンバーが適材適所でリーダーシップをとればよい | ■心理的安全性のつくりかた |
チーム | コミュニケーションが活発化しない | 心理的安全性の高いチームを作る | コミュニケーション頻度が高いチームの利点を学ぶ。 | ■心理的安全性のつくりかた ■クリエイティブ・マインドセット |
育成 | 部下、後輩の育成がうまくいかない | 人を動かすフレームワークを学ぶ | 人の行動と習慣作りのフレームワークを学ぶ。 フレームワークに言葉や態度の支援で育成ができる | ■心理的安全性のつくりかた |
マネジメント | メンバーとの時間がとれない | コミュニケーションをタスクにする | 「コミュニケーションをとる」ことをタスクにする。 | ■プレイングマネジャーの教科書 |
会議 | 発言が活発化しない | 発言しづらい空気から脱却する | 日本人の質問嫌いから脱却。 何でも発言して良いという空気を作る。 | ■心理的安全性のつくりかた ■クリエイティブ・マインドセット |
チームビルディング | 価値観の違うメンバーが多い | メンバーが最も喜ぶ言葉を4つのキーワードで分類し、接し方を人それぞれ変える | 幸せを感じる感謝の言葉が人それぞれちがうことを理解する。 | ■THE TEAM |
タスク管理が苦手。脳の仕組みからタスクマネジメント方法を考える
マルチタスクが苦手・できない人に起こるあるあるとは
マルチタスクをしている方で、こんな悩みを持っている方はいらっしゃいませんか。
- 全部中途半端に進んでいてタスクが終わらない
- 簡単な仕事しか片付いていない
- 集中力が落ち、気づいたら別のタスクをしていた
マルチタスクがうまく出来ない人は、ぜひやり方を変えることを考えましょう。
マルチタスクをしないことをおすすめします。
マルチタスクをしないタスクマネジメント・管理方法
マルチタスクをしないとは、タスクを1つずつしかもらわない。というわけではありません。
持っているたくさんのタスクに対して、脳の仕組みを加味した優先順位をつけて処理していくことです。
脳の仕組みとは何か。次章で簡単に説明しますが、「最高の脳の働き方」という書籍を参考にきさいしています。
マルチタスクと脳の仕組み
突然ですが、以下の質問に答えてください。
「昨日の夕飯を覚えていますか」「3日前の夕飯を覚えていますか。」
1つ目と2つ目の質問の脳の活動量を考えてみてください。(日数的に)遠くの記憶を引き出す方が、脳の活動量は多いです。
それでは次の質問をします。
「昨日の朝食、昼食、夕食で何を食べましたか?」「昨日の食事の中で1番美味しかったものはなんですか?」
それでは次の質問をします。
「過去に行ったことのある旅先で良かったところを1箇所教えて下さい」
「無人島に1つだけ持っていくことができるとしたら何を持っていきますか」
1回目と2回目の質問。こちらも後者のほうが消費しています。
角度の違う質問を「タスク」と捉え、関連するタスク・全く違ったタスクを実施した場合、後者はかなりのエネルギーを使います。
マルチタスクで脳の切替え数が多いとそれだけ脳が疲れます。
脳の疲れが溜まっていない午前中に難しいタスク、簡単なタスクを後回しにする。
または、領域の同じタスクを順番に実施する。など工夫が必要になります。
仕事の優先度や実施する順番の参考にしていただければと思います。
チームマネジメントに責任を持つリーダーの役割とは
リーダーとは単なる「立場・ポジション」のことです。
チームの先頭に立つわけですが、気負いする必要はありません。
リーダーであることが重要なのではなく、リーダーシップを発揮しチーム力を向上させることが重要です。
そして、どの場面においてもあなたがリーダーシップを取る必要はなく、適材適所で人員を配置すればよいのです。
チーム力が向上することで、マネジメント責任という重圧から少し気持ちが和らぐでしょう。
リーダーとリーダーシップの違い
リーダーは、矢面に立つイメージですが、単なる「立場・ポジション」のことです。
リーダーシップとは、メンバーを統率や指導をして目標に向かってチームを引っ張っていくことです。
リーダーがチームを引っ張っていく必要は無く、チームの誰かがリーダーシップを取り物事を進めていくことに何の問題もないです。
リーダー自らが先頭に立ち指揮を取ることもありますが、適材適所で人をアサインすることも問題ないの絵dす。
なぜならチームが成果を出すことが、リーダーに求められていることだからです。
リーダーとしての心構え
リーダーだから自分がすべて決める必要があるというのは稀です。
気負いせずに「チームとして最良の選択」は何かを追求することに注力しましょう。
マネジメントに必要なコミュニケーションとは
部下・メンバー、後輩・先輩の育成に関するコミュニケーション
人を動かすことは非常に大変です。
なぜなら「自分自身を変える」ことも難しいのに「人を動かす」ことは更に難しいに決まっています。
その中でも、育成をしてチーム力をあげていく必要があります。
そこで重要になるのが、「コミュニケーション」です。
人を動かすコミュニケーション方法とは
人を動かすには、人の行動原理・習慣化する道筋を理解する必要があります。
「心理的安全性のつくり方」の書籍で紹介されているフレームワークです。
人は、「きっかけ」「行動」「見返り」というサイクルを基本に習慣(良い・悪いどちらも)がつきます。
行動するきっかけがあり、行動をした結果、良かったのか・悪かったのかを判断し、次回継続するか、違う行動を取るかを決めていきます。
そして、あなたとのコミュニケーションのとり方で「次の行動」を促進させることができるのです。
会議で助け舟を出してくれた後輩とのやりとりを例にみてみましょう。
これが後輩の行動原理です。
ここで重要なのは、この次の先輩のアクションです。
会議後に、後輩に対して何もアクションを起こさなかった場合、後輩は先輩に対し、無意識に何も返してくれない人と思ってしまうでしょう。
ではどうするべきか。会議後の行動も含めて見てみましょう。
いかがでしょうか。
「後輩の発言や共有が、他人を助けることにつながる」というみかえりをうけとり、次回も同様のことがあれば、「同じ行動」を取るという習慣に繋がる。
少し極端な例ではありますが、行動の習慣につながる原理です。
教育者の行動によるサポートで、人を良い習慣へ導くサポートもできるということを知っていただけたかと思います。
コミュニケーションをとるメリットとは
今述べたように人を良い方向に導くためにはコミュニケーションが必要です。
また、チームマネジメントにおいて、その他にもたくさんのメリットをもたらします。
質問や意見などのコミューニケーションをとることによって、以下に発展します。
- 同じ疑問を持っていた人を助ける
- 違う考え方だった人と話し合いができる
- 話し合いの結果、良い方向へ意見が昇華する
コミュニケーションが多いチームが良いチームとされているのは、言葉に出すことによってお互いの考え方や意見が共有され、認識齟齬が発生しにくいためです。
また、意見がぶつかったとしても、その瞬間にどのようにするべきかを考え直し、良い方向に消化させることができるためです。
ですが、「何でも話して大丈夫」「失敗しても大丈夫」という空気づくりが非常に重要です。
ぜひ、マネージャーやリーダーを巻き込んで、活発な意見ができるチームを目指しましょう。
マネジメントの悩みを解決するおすすめ本を紹介
個人のタスクマネジメント、アンガーマネジメントが上手になるおすすめ本
最高の脳で働く方法 Your Brain at Work
個人のタスクマネジメントで紹介した方法ですが、この本では他にも、アンガーマネジメントに役立つ方法なども掲載されています。
なぜストレスを感じるのかを脳の仕組みから考えることで、ストレスが多い仕事の中でも心の安定を掴むきっかけを与えてくれる1冊になっています。
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その方法も以下のレビュー記事で紹介していますので興味のある方はぜひご覧ください。
最高の脳で働く方法レビューを別記事で紹介しています。
活発な議論を生み出すチームにするためのおすすめ本
心理的安全性のつくりかた
人の動かし方の決定版。
「きっかけ・行動・見返り」このサイクルをうまく当てはめることで、人が自発的に動く流れがわかります。
心理的安全なチームを作ることで、活発な議論が促され「学習するチーム」へ成長していく。
具体的な方法論で、なるほど!がとても多い1冊になっています。
「心理的安全性のつくりかた」レビューも別記事で紹介しています。
クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法
「あなたはクリエイティブですか?」この問に即答で「はい」と言う人はいないでしょう。
しかし、あなたは間違いなくクリエイティブな人材です。
あなたの発言が、周りの想像力を掻き立て、様々な好奇心を生み出します。
さらにこの場で「情報を発信しても大丈夫なんだ」という空気を作ることができれば、チームだけでだく組織レベルで、クリエイティブな活動が活発化します。
事例を交えながら、あなたが・あなたのチームが・あなたの組織が何をすべきか教えてくれる1冊です。
チームが目指す方向を考えるためのおすすめ本
あなたのプロジェクトは何のために存在していますか?
チームは、目指す方向がなければ進みません。その方向性を具体化するための書籍を紹介します。
アジャイルサムライ -達人開発者への道-
「アジャイル思考」を学ぶためにこの1冊がおすすめです。
この書籍で紹介されている「インセプションデッキ」をチームで作り上げることで、このプロジェクトがどこへ行くのかを示すことができます。
アジャイルな思考は、どの仕事でも役立つメソッドです。ぜひ、アジャイル思考を身につけて変化に強いチームにしましょう。
「インセプションデッキ」の目的と使い方についてこちらで紹介しています。
チームとは何かを体系的に学びたい人におすすめする本
THE TEAM 5つの法則
チームという概念を5つの法則に置き換えたこの1冊。
目標を定め、人員を選定し、意思疎通を図り、意思決定する。そして共感を想像していくことでTEAMが成り立つことを体系的にまとめています。
今あなたのチームに何が必要なのかを教えてくれる1冊です。
今回紹介した4つのキーワードで、育て方の軸が違うポイントはここで紹介されています。
「チーム」を5つの段階に分解し体系的に説明してくれるこの書籍は、THE TEAM5つの法則|レビュー記事で紹介しています。
中間管理職やプレイングマネジャーの「時間がない・仕事量が多い」を手助けするおすすめ本
プレイングマネジャーの教科書ー結果を出すためのビジネス・コミュニケーション58の具体策
中間管理職、プレイングマネジャーは、上からも下からも責められ、膨大な仕事量で忙しい。
58のあるあるなシチュエーションから、あなたを救う一手が必ず見つかります。
今回の記事内では紹介できなかった、「コミュニケーションをタスク化する」は、こちらの本で紹介された内容です。
「プレイングマネジャーの教科書」は、プレイングマネジャーの教科書レビューで紹介しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。「マネジメント」に関する様々な問題や課題はまだまだ多くあります。
経験から学ぶことも多いですが、もし改善策が思い浮かばなければ、書籍からチームを良くする何かを掴めていただけたら幸いです。
そして、チームはあなただけでは成り立ちません。
ぜひ、チームのメンバーと一緒に悩みを共有し、一緒に解決していける仲間を増やしましょう。
チームで楽しく仕事ができる一助となることを願っています。