平凡なパパエンジニアが2ヶ月間の育休経験をした話|男性の育児参加について考えてみた

2021年7月に第一子が誕生し、本業のプロジェクトが落ち着いたタイミングを見計らい2ヶ月の育児休業を取得しました。

育休取得に至った経緯や取得するために行動したこと、取得してみての感想などをまとめていこうと思います。

僕の基本スペックは以下です。

  •  会社員(システムエンジニア) 現在の職場歴丸2年(社会人歴9年)
    • 平社員 開発リーダー
  •  2021年長女 誕生
  •  神奈川在住 妻と娘3人暮らし
    • 2人とも実家は地方のため両親の援助なし

すけ

妻実家で里帰り子育てをしている中で「3人での生活」を考えたときに、育児と仕事の両立が難しいかもと感じ、本業のプロジェクトのタイミングを見計らって育休に突入しました。
取得して思ったことは、「育休」の「休」は、妻を休ませてあげることの「休」。子育てを通じて様々なことを考えられる良い機会になったので、少しでも参考になれば幸いです。

男性が育休をとっても大丈夫?育休期間中の夫婦のお金の話

育休取得での1番の心配事は「お金」ですよね。家族を養うためにはやはり「お金」は大事。少しでも損しないように上手に育休を取得しましょう。

賢くお金を守ろう!育休開始日・終了日の調整で社会保険料を免除

月末が絡んでいると社会保険料が免除されるので、育休取得開始日と終了日をしっかりと調整しましょう。

  •  例1)11/30〜12/31に取得
    • 11月と12月の2ヶ月分免除
  •  例2)12/1 ~ 12/31に取得
    • 12月の1ヶ月分のみ免除

1日ずれただけで数万円もらえる金額が異なるので、調整本当に大事です。

ボーナス月を絡めて社会保険料免除

ボーナスのある会社では、ボーナス月も絡めると更にもらえる金額が増えます。

上記で示した内容と同じで、月末に育休を取得していた方で、その月がボーナス月であると社会保険料が免除となります。

注意
ボーナス月の月末に育児休業取得で、ボーナスの社会保険料免除されるというパパ育休の裏技があります。

しかし、この裏技は、2022年10月から制度が改定され「1ヶ月以上の育児休業が条件」となるのでお気をつけ下さい。

意外な盲点!?育休復帰後に受け取るボーナス減額

育休を取得して社会保険料が免除になることは、家計にとって大事なことです。(社会保険料高すぎ問題でもあるのですが。。)

しかし、育休は「休業」にあたるので、有給とは違い出勤扱いにはなりません。「ボーナスは該当期間に出勤していることが条件なので、復帰後ボーナスが貰える金額が減ります。」

育児休業をした日数分ボーナス金額が減額されてしまうので、頭に入れておきましょう。


現状の支出と収入を把握し、育休取得タイミング・期間を見極めながらご家族で相談してみましょう。

男性の育休取得実現には周囲の協力が必要。取得に有効な具体的行動とは

まだまだ男性の育休が社会に定着していないのも事実です。ですが、国の制度としてあるので堂々と活用していきましょう。

とはいえ、会社の人の目を気にしてしまうのも事実。少しでも取りやすくするために行動したことを紹介します。

男性の育休取得を実現しやすくするための仕事方法

とにかく仕事を頑張る

え?と思われたかもしれませんが、”とにかく頑張ること”は非常に大事です。

転職したてということもあり、自分を知ってもらうためにガムシャラに頑張った2年間でした。

タスクが無くなれば、他の人のタスクを手伝ったり、チームが困っていることがあれば率先して改善活動したりなど、「またこの人と仕事したい」と思ってもらえるように働きました。

”信頼と実績の積み重ね”で、チームのメンバーに「今までこれだけ頑張ってくれたからプライベートも充実させて!育児頑張って!こっちは大丈夫」と言って送り出してもらえたのではないかと思います。

属人化タスクを無くす

育休を取得する方かどうかは関係なく、属人化業務がリスクであることを啓蒙して改善していきましょう。

業務担当者が、突然いなくなることを想定して業務が回っていますか(育休、病気、退職等々)

チームで業務の情報が共有されていれば、チームとしてのリスクも減ります。もし属人化がスタンダードになってしまっているチームに所属している方はぜひ積極的に行動しましょう。

この属人化タスクを減らすという行動が、育休取得をしやすくなることにも繋がります。

早めの育休宣言

チームのメンバーや上司に早めに育休を取得したい旨を伝えましょう。突然抜けるより、予め知っておいたほうがチームとしても助かります。

もちろん急な仕事が入る業界などもあり、取得のタイミングを合わせることは難しいと思いますが、取得の意思は伝えることが重要です。

実際に育休を取得する4ヶ月程前くらいから「育休取得を考えている」ことをチームメンバー、上司に伝えていました。早めに話したことで業務調整や体制作りをして安心して抜けられる段取りをしていただきました。

男性が育休を取得すべきタイミングは?

男性が育休を取るべきタイミングは、その人の家庭状況・仕事状況によりけりです。

ですが、ぜひ奥さんと話し合って取得してほしいタイミングを検討しましょう。なぜなら、奥さんの1人時間を創出してあげることが、子育てにおいて何よりも大事だからです。

赤ちゃんの睡眠タイミングの変化を計測

まずは、赤ちゃんがどのような行動をするかを把握しましょう。こちらは娘の睡眠記録です。青い部分が睡眠時間、それ以外が起きている時間を表しています。

生後2週間1ヶ月2ヶ月3ヶ月4ヶ月5ヶ月
睡眠周期
キャプチャ
(生後日数別:1週間の睡眠記録)


赤ちゃんの様子昼と夜の区別ができず平均3時間おきに起きてミルク、それ以外はほぼ睡眠夜まとまって寝る時間が少し伸びてくるが、まだ不規則な周期で睡眠とミルクを繰り返す昼と夜がなんとなく分かるようになってくる。日中は睡眠・起床を繰り返す昼と夜の区別がわかってくる。昼間はまだ睡眠が多いが、夜まとめって寝てくれる日もある夜まとまって寝る時間が増え、日中の活動時間も少しずつ増えてくる夜まとまって寝てくれて、日中の活動時間も増える。人見知りが始まる。
育児記録
(別ページ表示)
詳細を見る左記と同じ詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る

出産後ママの負担は交通事故相当!?回復するまでにかかる期間は!?

出産にはかなりの精神的・身体的なストレスがかかります。そして、完全に回復すまでにも1ヶ月以上の時間を要します。

それにプラスして、上で見てもらったキャプチャで分かるように、睡眠周期が定まっていない赤ちゃんの面倒を見なければなりません。

産後回復できる日は来るのだろうかと、毎日がとても長く感じる日を過ごしていたようです。(妻談)

パパ休暇を取得し合計2回の育休取得をしよう

パパ休暇とは、「ママ産後8週以内にパパが育児休業を取得した場合に、2回目の育児休業の取得ができる制度」です。

つまり、産後8週以内に育休を取得した人は、8週以降仕事復帰しても再度育児休業をとることができます。

この8週が非常にポイントになります。

上の表であげた生後2週間〜2ヶ月の睡眠サイクルを見てもらえば分かるように、生後赤ちゃんは昼夜の区別がつかないため、お腹が空いたら泣いて起きる。ミルクを飲んだら睡眠。を繰り返すのです。

ママは、出産でダメージを受けた上に、赤ちゃんに呼ばれて休ませてもらえないのです。この2ヶ月のケアは大事です。

仕事復帰後、実際に赤ちゃんを含めた生活を鑑みて、必要であればまた育児休業を取得できるのが、この制度の特徴です。

すけ

僕はこの制度を子供が生まれてから知り、育児の大変さも分かっていなかったので、取得し損ねました。
もし同じ境遇の方がいたら絶対におすすめする制度です。
会社によるかもしれませんが、「1ヶ月前までに申請」が必要なため注意が必要です!

育休の「休」とは!?ママを休ませるための期間

ここまで何度も話してきましたが、「妊娠から出産、出産後の赤ちゃんの対応」によるママさんへの精神的・身体的ストレスは尋常ではないです。

子供のために頑張ったママさんに、少しでも安心して1人でいられる時間を作ってあげることがいかに大事かわかっていただけたのではと思います。

「育児」「休」「業」を取得して、「育児を行い」「ママを休ませ」「生活の中心を支えるしごと」と捉えて、素敵な期間にしましょう!

男性が育休取得をおすすめする理由

子育てと仕事を両立する準備期間になる

子育てをしてみてその大変さに気づくのは、育児を経験しないとわからないと思います。

仕事と育児の両立をしていましたが、正直かなりしんどかったです。その原因は「疲れ」でした。

子供を寝かしつけるときに、腕の中でずっと泣かれて精神的にも肉体的にも疲れて、常に疲れが溜まっている状態でした。その上で仕事をするとなるとパフォーマンスも出せず、残業も減らず、体力が中々回復しませんでした。

育休を取得する目的として「赤ちゃんにパパと認識してもらい仲良くなる」こと、「仕事と両立するために体力をつける」ことをあげ、育休取得に向けて動きました。

男性の育児で必要なのは、「観察力」と「体力」

赤ちゃんは、胎児のときからママといっしょにいます。匂いだけで特別な存在と認識しています。

しかし、パパは一筋縄では行きません。仕事をしている人であれば、1日に数時間しかスキンシップをとれず「パパ見知り」されたりもするでしょう。

そこで必要になってくるのが、「観察力」と「体力」です。ママをサポートするために必要な力です。

「観察力」は、データや赤ちゃんの様子から、赤ちゃんが今どのような状態でいるのかを見極めましょう。

  •  起床から2時間で「あうあう」言い出したから眠いのかも
  •  横抱きで泣くけど、縦抱きだと落ち着く感じがする
  •  このおもちゃに今夢中だ。

赤ちゃんはブームが日に日に変わります。先週通じていたことが急に通じなくなるので、トライアンドエラーを繰り返し赤ちゃんのツボを探していきましょう。

「観察力」本当に大事です!

そして、もう1つ大事な力は「体力」。

1時間抱っこしてようやく寝てくれたこともあります。何を試してもダメな時は必ず来ますので、体力がなければこれを乗り越えられません。疲れていると精神力も削られていきます。

イライラが募り、子供やママにあたり、自己嫌悪に陥り、といった負のループに陥るので注意が必要です。

ぜひ体力をつけて、育児を楽しめるように準備をしましょう!

すけ

僕は体力がなく、育休入る前の育児と仕事の両立はかなりしんどかったです。。
なので、育休期間中に週4,5ペースでジムに通い、復帰後仕事も育児も全力で行えるように準備をしました。(もちろん妻と相談してジムに行かせてもらいました)

子育てを”一緒”に経験できる

育休取得をおすすめするもう1つの理由は、ママと”一緒”に子供の成長を見ることができるからです。同じ時間を過ごし同じ経験をすることが何よりも大事です。

自分にできないと思ったことは、ママに任せていませんか。パパにできないことは「母乳をあげること」だけで、それ以外の育児はできます。ぜひ協力して分担しながら子供の面倒を見ましょう。

子育ては決して楽しい事ばかりではありません。不安なことや辛いことも当然あります。ですが、夫婦揃って同じ経験をして時間を共にすることで、2人で困難を乗り越えることができます。

一緒に子育てをすることで、子供の成長の瞬間を実感できます。夫婦揃って子育て経験値があがり、楽しく子育てしていることに気づけるようになると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

人生100年時代と言われる中で、その100分の1未満の時間を育児休業に当て、ママと一緒に子育てをしてもいいのではないでしょうか。

なかなか、男性育休が普及しづらい世の中ではありますが、もっともっと育休をとりやすい環境になり、子育てしやすい日本になっていくことを願っています。

長文になってしまいましたが、最後までご覧いただきありがとうございます。少しでも参考になればと思います。

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